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【2025年版】モバイルファーストインデックス(MFI)の具体的影響|順位変動の理由と実務チェックリスト

モバイルファーストインデックス(MFI)とは、Googleがモバイル版ページを基準にコンテンツを評価・インデックスする方針です。 つまり、PC版でどれほど充実していても、モバイル版で不足・欠落があればその内容は評価されない可能性があります。
本記事では、MFIが引き起こす具体的な影響と、順位下落を防ぐためのチェックリスト、WordPress実装の勘所を解説します。

MFIの本質:評価の基準は「モバイル」

  • 評価対象のコンテンツはモバイル版にあるか?
    (本文・画像・動画・構造化データ・内部リンク・メタ情報)
  • レンダリング後も閲覧できるか?
    (JS遅延・折りたたみ・タブUI内コンテンツの非表示に注意)
  • クロール・レンダリング可能か?
    (robots.txtでCSS/JS/画像をブロックしていないか)

要するに、モバイルでもPCと同等の内容が、機械にも人にも見える状態で提供されていることが前提です。

順位が落ちる典型パターン

  • モバイル版で本文が短縮・省略され、主要キーワードや見出しが消えている
  • 内部リンクの欠落(グロナビ簡略・関連記事ブロック未表示)でクローラビリティ低下
  • 画像の代替テキスト(alt)未設定、または低解像度サムネのみ表示
  • 動画のプレイヤーがモバイルで非対応(再生不可/メタ情報欠如)
  • 構造化データがPCのみでモバイルに出力されていない
  • インタースティシャル(全画面ポップアップ)で主要内容の視認性が低下
  • CSS/JSのブロックによりGoogleが正しくレンダリングできない

MFI対応の基本方針(レスポンシブ優先)

  • レスポンシブWebデザインを基本に、1URLでPC/モバイルを共通化
  • テンプレートでPC=モバイルのコンテンツ同等性(パリティ)を担保
  • 重要導線(CVボタン・内部リンク・パンくず・ナビ)をモバイルでも可視化

m.example.com の分離構成や動的配信は、パリティ崩れ・リダイレクト不整合・hreflang/rel=canonicalの整合性管理などで運用難度が上がります。

パリティ(同等性)チェックリスト

  • 本文
    モバイルで要点が省略・折りたたみされていないか
  • 見出し
    H1/H2/H3の階層とテキストがPCと一致しているか
  • 内部リンク
    カテゴリ・関連記事・パンくず・フッターリンクが表示されているか
  • メタ情報
    title/description/robots がモバイルでも同一か
  • 構造化データ
    JSON-LDがモバイルでも出力・更新されるか
  • 画像
    モバイルでも十分な解像度・alt属性・lazy-loadの適切運用
  • 動画
    再生可能・サムネイル・字幕/要約・VideoObjectのメタ情報
  • hreflang
    多言語サイトで双方向リンクが完全か(x-default含む)
  • canonical
    自己参照または正しい正規URLをモバイルにも出力

パフォーマンスとUX(Core Web Vitals連携)

MFIは「見える/同じ」だけでなく、快適に使えることが重要です。

Core Web Vitalsの観点から

  • LCP(ラージェスト コンテントフル ペイント)
    ヒーロー画像の最適化、TTFB短縮、CDN活用
  • INP(インタラクション トゥ ネクスト ペイント)
    JS削減・コード分割・サードパーティ遅延
  • CLS(キュムレイティブ レイアウト シフト)
    画像/広告のサイズ指定、フォント表示戦略

WordPress実装の勘所

  • テーマ選定
    モバイルの見出し・関連記事・パンくずを省かない設計のものを採用
  • ビルダー運用
    折りたたみブロックやタブUIに重要本文を隠しすぎない
  • 画像
    srcset/sizesで適切な解像度を配信、alt必須、WebP/AVIF対応
  • 動画
    モバイル再生可能な埋め込み、VideoObject構造化データ、サムネイル最適化
  • 構造化データ
    JSON-LDをテンプレート出力(PC/モバイル共通)
  • レンダリング確認
    Search ConsoleのURL検査→「公開URLをテスト」でモバイル版HTMLを確認
  • ブロック禁止の見直し
    robots.txtでCSS/JS/画像をブロックしない

多言語・多地域(国際SEO)とMFI

  • hreflangは相互参照が成立しているか(言語・地域のペアを完全に)
  • モバイルでも同一の言語切替導線を確保
  • CDNや国別配信での地理的リダイレクトはクローラビリティに配慮(代替リンクの提示)

運用フローとKPI

  1. 監査
    PCとモバイルのDOM差分・リンク差分・構造化データ差分を抽出
  2. 是正
    テンプレート修正(ナビ・パンくず・関連記事・CV導線)
  3. 検証
    Search Consoleでカバレッジ/ページエクスペリエンス/リンクを確認
  4. 高速化
    画像・JS最適化、キャッシュ層整備、CDN導入
  5. 評価
    自然検索のクリック数・掲載順位・CVR・INP/LCP/CLSの推移を4〜8週で比較

目安KPI

  • 重要ページのモバイル版文字数・見出し数=PC版同等
  • モバイルの内部リンク網羅率100%(パンくず・関連記事含む)
  • Core Web Vitalsの良好判定URL比率を四半期で+20%

まとめ

MFIは「モバイルの中身が評価のすべて」というルールです。 コンテンツ・リンク・メタ・構造化データのパリティと、モバイルでの快適な体験(Core Web Vitals)を両立できれば、順位の安定とCVの最大化に直結します。

株式会社マスタープランでは、MFI監査(パリティ診断)→テンプレ設計→高速化→計測まで一気通貫で支援します。

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