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【2025年版】内部リンク設計の最適化|シロアナリティクスとクロールバジェットでSEO効果を最大化

内部リンクは、検索エンジンに「どのページが重要か」を伝える最短のシグナルです。 本記事では、シロアナリティクス(サイト内部のリンク構造とクロール状況を可視化する分析アプローチ)と、クロールバジェット(検索エンジンの巡回資源)という2つの視点から、評価の集約と露出最大化の手順を実務的に解説します。

内部リンク最適化のゴール

  • 評価の集中
    収益・集客に直結する重要ページへリンクを集める
  • 発見性の向上
    孤立(オーファン)ページをゼロにし、クローラビリティを確保
  • 意図の伝達
    適切なアンカーテキストでテーマ関連性を強化
  • 深さの是正
    重要ページは「3クリック以内」で到達可能に

シロアナリティクスとは?(分析の進め方)

シロアナリティクスは、サイト内リンクとクロール状況を定量把握し、改善優先度を決めるための分析手法です。

主な観察指標

  • インリンク数(被内部リンク数)
    重要ページに十分なリンクが集まっているか
  • クリック深度
    トップから各ページまでの距離(理想は重要ページ≦3クリック)
  • オーファンページ率
    内部から到達できないページの割合(理想は0%)
  • クラスター網羅率
    ピラーページと子記事の相互リンクが成立しているか

チェック方法

  • サイトマップと実体ページの差分確認(公開済みなのにリンク未設置など)
  • カテゴリ・タグの過密/重複テーマの整理
  • Search Consoleのリンクレポートで重要URLのインリンク有無を確認

クロールバジェット最適化の基本

クロールバジェットは、検索エンジンがサイトに割り当てる巡回リソースです。 これを無駄にしないことが、インデックスの安定と更新反映の早期化につながります。

  • 重複・薄いページの整理
    正規化(canonical)やnoindexで評価を集約
  • ファセット・並び替えURLの統制
    URLパラメータの扱いを設計(必要に応じてnoindex)
  • 重要URLへの内部リンク増強
    クロール導線を太くする
  • 404/リダイレクト連鎖の解消
    クロールのムダを削減

情報設計:階層・ナビゲーション・ハブ&クラスター

1) 階層設計(IA)

  • ビジネス上の重要テーマを上位階層へ配置(/service/、/cases/ など)
  • URLは短く、一貫した命名規則に統一

2) ナビゲーション

  • グローバルナビに重要テーマを配置、フッターにも補助導線を用意
  • パンくずリストで階層と関連性を明確化(構造化データ併用が理想)

3) ハブ&トピッククラスター

  • ハブ(ピラーページ):包括的な解説ページを中心に
  • クラスター:個別深掘り記事を周囲に配置し、相互に内部リンク
  • アンカーテキストは検索意図に合わせ、過剰なキーワード詰め込みは避ける

内部リンクの実装テクニック(WordPress)

  • 関連リンクブロック
    本文末や段落間に「さらに詳しく」リンクを配置
  • パンくず・関連記事
    プラグイン活用(テーマ機能でも可)で自動挿入
  • カテゴリー最適化
    1記事=1主要カテゴリを基本に、タグの乱立を抑制
  • 人気記事/特集コーナー
    サイドバーやフッターで重要URLへ常時導線
  • 旧記事の定期リライト
    新記事から旧記事へ、旧記事から新記事へ双方向リンク

アンカーテキストの設計指針

  • 「こちら」ではなく、コンテンツの意味が伝わる語を使用
  • 同一ページへは過度に多様・過度に同一どちらも避け、自然なバリエーションで
  • 近接文脈(リンク周辺のテキスト)でもテーマ関連性を補強

よくある落とし穴

  • オーファンページ
    公開したがどこからもリンクされていない
  • 深すぎる階層
    /category/sub/another/another/… で到達が4クリック超
  • 内部nofollowの乱用
    クロール伝播を阻害しやすい
  • テンプレートのリンク過密
    フッター・サイドバーに無意味な大量リンク

改善プロセスとKPI

  1. 棚卸し
    全URL一覧・XMLサイトマップ・実メニューの差分を洗い出す
  2. 可視化
    インリンク数・深度・オーファンの把握(簡易は表計算でも可)
  3. 設計
    ハブ&クラスター図を作成し、リンク配置を決定
  4. 実装
    テンプレート・本文・ナビを段階的に改修
  5. 検証
    クロール頻度、インデックス、流入とCVの変化を4〜8週で評価

目安KPI

  • 重要URLのクリック深度≦3を90%以上へ
  • オーファンページ率0%
  • ハブページの被内部リンク数を四半期で+30%
  • クラスター内相互リンク網羅率100%

ケーススタディ(BtoBメディアの例)

  • Before
    記事が増えるほどカテゴリが肥大化、重要サービスページの流入が停滞
  • 施策
    サービス別ピラー作成/関連記事からの導線強化/パンくず+フッター改修
  • After
    重要ページの自然検索流入+38%、お問い合わせ+22%(3か月)

まとめ

内部リンク最適化は、評価の集中・発見性の向上・意図の伝達を同時に実現する、SEOのレバレッジ施策です。 シロアナリティクスで現状を可視化し、クロールバジェットを意識した設計と運用で、重要ページの成果を最短で引き上げましょう。

株式会社マスタープランでは、内部リンク監査(構造可視化)→設計→テンプレ改修→運用まで一気通貫で支援します。

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